2012年9月3日月曜日

お産のこと

それはそれは突然やってくる、陣痛とお産。
女に生まれたからには一度は経験してみたいと思いつつ、
痛みはやっぱり怖くて。
でも、身ごもった以上、出すしかない現実。

強烈な記憶だったにも関わらず、
4ヶ月も経つと薄れてくるので、ここらで記録しておくことに。

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2012年5月4日(金祝)快晴。

5月6日がスーパームーンだそうで、
「お産を引き寄せるパワーがある」だとか、
「スーパームーンの夜生まれはイケメン」だとかいう
話が気になりつつも、
予定日18日だし〜、と余裕に構えてた。

日中は大きなお腹を写真撮影したりして。
まさか、この日の夜、
このお腹から出てくるとは露にも思わず。

GWだけど遠出は無理なので、
ダンナはカフェに仕事しに、
私は家で保険約款を読んでいた。
そう、この日の夕方、保険屋さんに来てもらって
収入保証保険に入る予定だったので。

万一パパに何かあった時にも、
生きてくのに困らないように保険に入った日に
生まれてくるなんて。なんてタイミングなんだ!


14:41 おしるし。
トイレ行って「なんだこれは???」と驚きつつ、
そうかそうか、そろそろか、と何となく心構え。
その後の前駆陣痛に無駄に敏感になってみたり。

17:00 保険屋さん来訪。保険契約完了。

19:00 夕食食べにダンナとお散歩

この頃は「生まれてきたらゆっくり外食できなくなるねー」
なんて言いつつ、
「今のうちに食べておきたいもの」巡りしていたので、
焼き鳥?焼き肉?ラーメン?中華?お好み焼き?イタリアン?
などなど吟味しつつも、なぜかこの日選んだのは
「牛丼屋」。

近所に新しくできて、気になっていたものの、まぁ普通。
しかも30分くらいで食べ終わったし。
おかげで、早く家に帰れたので良かったのだけど。
ヘタすると、お店で産気づいてたかもしれなかったし。

20:00 帰宅
ダイニングでゆっくりくつろいでいたところで、

21:05 ポコッ! という感触と共に、鈍痛。
あれれ??なんかヘン。という直感。
でもトイレ行っても異常ないし、うーーーん、、と思っていたら

21:10 再び鈍痛。
「もしかして、陣痛かも?」と目の前で悠長にPC見てるダンナに伝える。

「え?病院行く??」と動揺するダンナに、
「うーん、もう少し時間計ってみる。
1時間くらい様子見てからって、
病院からもらった冊子に書いてあったし」とまだまだ冷静な私。

その後、
21:15
21:19
21:24
21:30
まで4回陣痛計ったところで、あまりに痛いのが不安になってきて、
病院へ電話。

私 「陣痛5分置きなんです」
病院「開始したのは?」
私 「30分くらい前です」
病院「あ、じゃあ、まだ大丈夫ね」
私 「いえ、何かあったらすぐ病院来て下さい、と前回診察で言われてるんです」
と食らいつく私。なんかやばい気がして。

「何持って行ったらいいかな。」と落ち着かないダンナに、
「時間つぶせる本と、入院用バッグと、(さっき買った)アイス!」
と分け分からない指示しつつ、自分の身支度。
しかしその後襲われた陣痛で、もはや起き上がることもできず
玄関前で横たわる私。
「バナナをかばんに入れたいのにぃ。。」と
バナナにもたどり着けない悲しさ。

車をまわしてくれたダンナに、「アイス忘れた〜!(涙)」とごねて、
わざわざ取りに行ってもらい、車の中で陣痛間隔3分になりつつも、
痛みのない時は「え〜、生まれちゃうのかなー??」なんて
呑気に構えて、ジャイアントコーン頬張ってた。

今思えば、なんであんなに一生懸命アイス食べたのか、ナゾ。
「陣痛は長期戦だから、即エネルギーになるアイスやチョコ
食べると良いですよ」と助産師さんに言われたことが
妙に頭にこびりついてて。
が。
これが、後にアダになる。


21:45 病院到着
夜間入り口から3回うずくまりつつ、
なんとか病棟受付(3F)到着。
「すぐ診察しましょうね!」と診てくれた助産師さんは、
「あーー、5㎝開いてるね、うーーん、日付は越すかなぁ」
なんて言ってた。このとき22時過ぎ。

いや、生まれたの、22時24分ですから!!
30分も経ってませんから!!!

正直、この後の記憶は曖昧なのだけど、
診察の後、入院着に着替えて歩いて陣痛室まで行ったのは覚えてる。
でも、横になる直前であまりの痛さに叫びまくり、
「ダメね、こっちじゃなかったわね、あっち行こうね」
という助産師さんの言葉で車いすに乗せられ、分娩室へ。

分娩台乗った途端に、「先生、全開です。」って聞こえて。
「おいおいおいおいおい!さっき5㎝つったじゃんよ!!」
と心の中でつっこみつつ、意識朦朧。

もうね、「ふーーーー、ウン!」とか言ってる場合じゃなくて、
マタニティエクササイズで教えてもらった呼吸法やら姿勢やら、
いきむ方向やらを一生懸命思い出そうとするんだけど、
陣痛やってくると、もはやそれどころじゃなくなって、
「イタイーーーー!!!!!」とひたすら叫んでしまいました。

顎は引いてね、背中をまあるくしないといけないんだけど、
痛みが来ると顎は上がるし、背中反っちゃうしで、
「ダンナさん、次陣痛来たら、奥さんの頭押さえてね」
なんて言われてたのを、かすかに覚えてる。

まぁ、助産師さん構えてから、3回目の陣痛で出てきたので、
あっという間でしたけど。
そして、その間ずっと、アイスがせりあがってきて、
吐きそうで吐きそうで死にそうだった。。
(食べるんじゃなかったーーー涙!ってずっと思ってた)

「お母さん、分かりますか〜?
出血も少なくて、すごーーい安産ですよ!」
と助産師さんは言ってたのに、

あまりのスピード出産で産道傷つきまくりで、
出血収まらなくて500㎖超えちゃうし、
その後の縫合が痛いのなんの。

1時間くらいかけてチクチクチクチクされてて、
その間カンガルーケアとかで、赤ちゃん胸に乗せられるんだけど、
もう、胃を圧迫するからアイス吐きそうで気持ち悪いし、重いし、
「わぁ、赤ちゃんだ〜♪♪」
なんて、感動する余裕なんてありません。ムリムリ。
(早く、この子どけて。。。って思ってました。)

お産の時はダンナの手を握ってた記憶はないのだけど、
縫合の時は、ぎゅーーーーーっと、ずーーーーっと握りしめてた。
あぁ、ほんと、痛かった。。

分娩台で放心状態になってたら、
最初に診察してくれた助産師さんが、
「間に合って良かったわねぇ。もう、次は絶対計画分娩ね!」と。
「お母さんが異常を察知して、早めにきて良かったわね」とも。

はい。そうですね。
あなた、「日付変わるかな」って言ってましたもんね。


GW&夜間で、休日時間外料金かかるじゃん!!
とか思ったけど、ダンナがいる時で良かったっす。
タクシーとか呼んでたら間に合ってなかったし。

長い陣痛時間をやり過ごすために用意した
ダンナの本はただの荷物だったし、
必死に入れたバナナは腐らせてしまったし、
アロマも音楽もテニスボールもペットボトルストローも、
何の役にも立たなかったけど、
陣痛短いって、妊婦にはラッキーなこと。
良かった良かった。

翌朝の診療でカルテ見たドクターに、
「分娩時間1時間ね、・・・え??1時間???」
とコントのようにつっこまれましたけど。
(正確には、50分ですけどね。
ちなみに、初産婦の平均は12〜13時間)

とにかく、無事で何より。
ようこそこの世界へ、マイベイビー。
もし弟か妹ができても、もうアイスは食べないよ。







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